次世代の有料老人ホーム
では、そのポジションの基本給の額は、どのようにして決まるのでしょうか。
これは説明したように、「給与サーベイ」を通じて測定される市場価格をベースにします。
ただし、市場価格といっても、その会社の立地地域、業種、企業規模などによって差がありますし、これらが同一条件でも、高収益企業とそうでない企業では、当然ながら差が生じます。
要は、市場価格をベース(目安)としながらも、最低賃金法などの労働法規に反しないかぎり、各JDにおける報酬総額は各企業が任意に決めていいわけで、さらにいえば、その中での基本給とインセンティブとの割合も任意でかまいません。
ですから、ここで議論の対象となるのは、「ある会社における」JDと基本給との関係です。
この前提で述べれば、「ある会社」で同じポジションの仕事をしている社員の基本給(年俸)は、その人の年齢や性別、経験年数に関係なく、あるレンジ(たとえば「5万〜6万ドル」という金額の幅)で決められます。
言い換えれば、そのポジションにいるかぎり、どの社員の基本給も、定められた給与レンジの下限を下まわることも、上限を上まわることもありません。
また、同じ職務名(ジョブータイトル)であれば、JDは同じ内容です。
となると、次のような二つの疑問が生じるのではないでしょうか。
一つは「給与があるポジションの上限に達した人は、もうそれ以上の昇給は望めないのか」というもの。
もう一つは「同じポジションにいて、社員の給与差はどのようにしてつけるのか」というものです。
前者については、答えはイエスです。
ただし、その社員に昇給の可能性がないということではありません。
上限を超えた昇給が行われるケースは、昇格によってポジションそのものが変わった(上位ポジションの給与体系に移行した)場合、あるいはその人のTJDに新たな役割が付加されるなどして、その社員の給与レンジが上方修正された場合です。
後者の疑問については、以下の項で説明することにしましょう。
年間目標の設定、ジョブーディスクリプションとの連動で作成するP社のあるポジション(日本でいう営業部門の主任クラス、としておきましょう)に、ボブとレイチェルの二人が同時に就きました。
ボブは31歳の白人男性、P社での勤続年数は5年で、社内からの昇格による就任。
レイチェルは28歳のアフリカ系アメリカ人の女性で、他社からの転職による就任です。
このポジションにおける基本給のレンジは、5万〜6万ドルとしましょう。
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